ご挨拶

 我が国は、世界有数の災害大国と言われ、地質的に脆弱であることに加え、地球温暖化により激甚災害が各地で発生しております。特に豪雨災害は頻発化しており、また東日本大震災の発生から地震発生確率においても上昇傾向が感じられます。
 豪雨災害により発生する地すべり災害や、地震による液状化災害に注視してみますと、土砂災害は地形、地質状況により水の影響が加わり、地盤変形をもたらし災害発生に至ります。このような災害を防ぐ効果的な方法として、事前に地下水位を下げておき、水による影響を極力少なくしておくことが考えられます。
 そこで、当協会では推進工法技術を活用し、地中の深い箇所に集排水パイプを設置し、地下水を下げることで、地すべり及び液状化現象を抑制する新たな技術開発に取り組みました。
 開発経緯は、国士舘大学の橋本教授を中心に検討を重ね、水抜きパイプの目詰まり問題と小口径の推進工法にリターン機能を有した、より経済的な新しい地すべり、液状化対策工法を考案し、H30国交省建設技術研究開発助成制度に「新工法・新材料を活用した地下水排除工を用いた効果的な液状化・地すべり対策に関する技術開発」のテーマで応募しました。その後、採択結果をもってシステム開発を進め、レジェンドパイプ工法として地下水位低下工法技術を確立し、現在実績を重ねております。
 今後共、発生する豪雨・地震災害に対し、継続的に技術の改良を重ね、防災・減災対策技術として、少しでも地域社会に貢献できる協会活動を行ってまいります。

レジェンドパイプ工法協会会長 金原秀明

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